レンの将来性について、DeFi_Whiskey氏の考察に基づいて考えてみたいと思います。

BTC/USDの為替レートがRENの価値にどのように劇的な影響を与えるか

BTCが再びロケットになったので、BTC/USDの為替レートがUSDで測ったRENの価値にどのように劇的な影響を与えるかを再確認したいと思います。私のモデルでは、現在のビットコインレートが永遠に固定された場合と、ビットコイン価格の上昇が続いた場合の2つの$REN値を計算しています。

レンは30%の割安感

最初の計算では、モデルをリリースした日のビットコイン価格が永遠に固定されると仮定しています。つまり、今も昔もビットコイン価格は61,371米ドルということになります。そしてその仮定では、RENドルの正味現在価値(NPV)は1.54米ドル。レンは30%の割安感があります。

ビットコイン価格は上昇を想定するのが現実的

しかし、BTCを今日の価格で固定することはあまり意味がありません。価格は上昇を想定したほうがいいでしょう。私が想定したBTC価格を緑で示しました。2021年のBTC価格の平均を57,254米ドルと想定しています。3月に61,000米ドルを超えているので、この仮定は満たされています。

ここから$RENは4.5倍になると予想

そして、私のモデル(緑色)に示されたBTC価格上昇を用いて$RENのNPVを再計算すると、5.40米ドルとなります。つまり、BTCの価格が今後も上昇していくと考えれば、$RENは大幅に割安なのです。ここから$RENは4.5倍になると予想しています。

Renへの投資は、DeFiとビットコインの両方への投資と同義

Renはdarknodeオペレータにエポック毎にBTCで支払います。ゆえに、Renの評価はボリュームとBTCの価格が全てです。Renへの投資は、DeFiとビットコインの両方に賭けることを意味します。今後、他のトークンが#RenVMを通過することで変わるかもしれません。しかし今のところ、RENトークンの価値の99%はBTCに連動しています。

他に考慮すべき点はないでしょうか。確かに、Renは長期的に増加するボリューム予測を満たさないことは問題です。前エポックでは、BTCの取引量がやや減少したため、1年目の月次成長率の予測を10%から8%に引き下げました。

ビットコイン価格が RENにマイナスの価値を与えることはない

そして、もう一つの注目点は、米ドル建てのビットコイン価格です。明らかに持続的な下落は、レンのボリュームが補われないことを前提に、大きな問題となるでしょう。しかし、その可能性はかなり低いと言えるでしょう。このようにビットコイン価格が RENにマイナスの価値を与えることはそれほど複雑な問題としては考えられません。

価値上昇の背景とは

プラス要素① 長期的ビットコイン価格上昇

以上がDeFi_Whiskey氏の考察ですが、簡単にまとめますとダークノードの収益性の見通しからRENの価値を予測しています。収益は5年で4-5倍になるだろうからRENの価格も4-5倍になるだろうという予測です。当然ながらこれはUSDで換算した場合に、ビットコイン価格に大きく左右され、1年の間でも価値が10%になってしまったり、逆に5倍になってしまったりするのがビットコインのフィアットレートですから、長期的にはそういう方向であると考えられますが、短期的には全く当てはまらないモデルとも言えます。最後のレインボーラインの虹の中の値動きの部分がそれに当たります。竜の如く波を打っている部分がそれで、そのなかで一喜一憂して売ったり買ったりしていると大変な目にあってしまいます。

プラス要素② Defiの拡がり

ビットコイン価格の乱高下に左右されつつ長期的には上昇の基調であり、そこにDefiの拡がりというファンダメンタルがあるので、この二重の上昇がレンの将来性に関する明るい見通しということになります。

プラス要素③ 分散化(グレイコア)による価値上昇

ポジティブな要素としては、RENが今後グレイコアという分散化したビットコイン担保の仕組みを実装したときにその価値が大きく上がる可能であるという点です。これは現在、ビットコインを担保にしたイーサリアムトークンの発行はWBTCというカストディアンシステム(中央管理型)が市場支配的であり、現状のRENはこれと同様に中央管理型という現状がありますから、構想としての分散化があり一定の評価はあるものの懐疑的に見られているという側面があります。この分散化前段階というステータスはポジティブともいえますし、人によってはリスクであると考えられることになります。現状では様子見が広がっているのだと思います。そういう意味で様子見が多いなかでサポートすることはリスクのある賭けともいえますが、逆にリスクを踏まえたサポートは分散化が成功すれば、大きなゲインを得られるということになります。

5月から7月にかけてテストネット、メインネットが導入予定

プラス要素④ 手数料の引き下げによるユーザー拡大(分散化の後)

また、これは逆説的な話になりますが、現在レンのダークノードの対価となる手数料が、ミントフィーについて0.1%から0.2%に引き上げられた状態です。これについては、0.3%に上げるべきという主張や逆に0.15%に引き下げるべき、0.1%に下げるべきという主張もコミュニティで議論されています。高い手数料でダークノードを報酬を多く得られるかどうかが一つの論点の前提で、高い手数料でダークノードオーナーの報酬は増えるからそれは控えるべきという主張と、だからこそそれはするべきという意見があります。これに対してそもそも手数料は下げた方が利用者が増えるのでダークノードの報酬は増えるのであり、逆に手数料を上げれば利用者は減ってダークノードの報酬は減るという人もいます。この前提に立った上で手数料を引き下げると利用者が増え、そうすると規制対象になる可能性が高まるので分散化が遅れて元も子もなくなってしまうという主張です。この最後の主張は割りと受け入れられている印象で、そうすると引き上げられた手数料は下げることでレンの価値は高まる可能性があるということを意味します。

以上の論点に立つと、グレイコア(分散化)によってレンの価値は上がる可能性があり、かつその時は手数料を下げてユーザーを増やす選択肢を取ることができるので、そうするとさらにレンの価値は高まるということになります。いずれにしても今年のQ2ーQ3にかけてグレイコアのテストネット、メインネットが予定されており、大きなインパクトがある動向になります。

まとめ:長期の堅くて明るい展望+短期の大きなイベントに注目

全体としては長期的な見通しがDeFi_Whiskey氏の考察であり、これはビットコインやDefiの拡大とレンが並行しているという基礎的要因に基づくものであり、数値計算はダークノードの報酬からの算出でした。加えて、今年の前半にも分散化という大きなイベントが控えており、その影響を短期の価格は被ることになりそうです。成功すれば非常にポジティブな影響になるでしょう。

現状レンの流動性はバイナンス

現状のレンの流動性は、主にバイナンスから供給されています。